財形貯蓄は損?入れるなら8倍の利息がつくネット銀行

私は新規採用職員の時に、ワケも分からないまま財形の契約をしましたが、あの頃の自分にこの記事を読ませたいです笑
大学新卒でマネーリテラシーが残念だったので、無知すぎたのは自分が悪いんですが。

ということで、財形は損だからいらないよ、8倍利息がつく方法があるよってことをお話ししようと思います。

そもそも財形とは

財形とは勤労者財産形成促進法に基づく財産形成制度のことで、サラリーマンが雇い主を通じて利用できる財産形成の方法のひとつです。
一般財形、年金財形、住宅財形の3種類があり、提携先の金融機関は雇い主が用意し、金利も金融機関により異なります。

ちなみに私は公務員時代、一般財形と年金財形の2契約をしていましたが、現在は解約しました。
金利は0.02%でしたね。
有名どころの金利では、みずほ銀行は0.01%のようです。

制度について詳しくは財形の公式サイトで確認してください。

財形のメリット

  1. 給与天引きでいつの間にか貯蓄が出来る
  2. 年金財形・住宅財形なら元本合計550万円まで、利息にかかる税金(20.315%)が非課税
  3. 財形住宅融資が受けられる

2の「税金(20.315%)が非課税」というのは、実は分かる人はすぐ分かるデメリットです。
なぜなら利息の税金なんて数十円なので、そもそも金利が良い銀行に預ければ数倍の額の利息が付くからです。(後述します)

財形のデメリット

  1. 一般財形は非課税ではない
  2. 年金財形・住宅財形で非課税になる税金額は、100万で20円という雀の涙
  3. ネット銀行や定期預金の方がはるかに金利が良い
  4. 引き出しには異常に手間がかかる(平日15時までに店舗に行って手続き)

財形に向いている方

  • 資産運用が分からないのでとりあえず貯蓄したい方
  • 引き出す手続きが面倒すぎて抑止力になるので、貯めたいけど貯まると使ってしまう自覚がある方
  • 金融機関のしつこい勧誘に根負けした方(わたし)
  • 資産を分散したい方

資産分散については、ペイオフの上限が1,000万円なので、金利の良い金融機関がたくさんある中で、あえて財形を選ぶ理由にはなるかもしれません。
まあ、各金融機関に1,000万ずつ分散させる資力がある方に限りますが笑

財形は損!ネット銀行なら8倍の利息がつく

ネットの時代に合った選択を

さて、財形でないならどうすればよいのでしょう?
答えはネット銀行です。

財形にいれるお金をそっくりそのまま金利の高いネット銀行に入れた方が良いです。
ネット銀行が発達していなかった10年ほど前なら、財形のメリットはあったかもしれません。
しかし今はネットの時代です。
見直しをしないと、知らずに損してしまいます。

楽天銀行なら財形の1.6倍の利息がつく

金利が良いので私も使用している楽天銀行を例にします。
財形の金利はみずほ銀行など割と一般的な0.01%で計算します。

  • 財形:金利0.01% 550万で550円 税引後(非課税)550円
  • 楽天:金利0.02% 550万で1,100円 税引後(20.315%)877円

550円と877円で、楽天銀行に入れた方が、約1.6倍の利息がつきます。
ちなみに私みたいに財形の金利が0.02%の方は、楽天銀行の金利と同じになりますので、利息非課税の恩恵を受けられますね。
でも本題はここからなんです。

楽天銀行なら財形の8倍の利息も可能!

なんだ、たった1.6倍か~と思われた方。
楽天銀行×楽天証券のマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の金利は5倍の0.1%に優遇されます。
普通預金で0.1%というのは、私が知る限り日本で最高レベルです。
ゆうちょ銀行は0.001%ですから実に100倍の金利です。

もちろん、私はこちらで利用してますが、こうなると先ほどの計算は・・・

  • 財形:金利0.01% 550万で550円 税引後(非課税)550円
  • 楽天:金利0.1% 550万で5,500円 税引後(20.315%)4,383円

550円と4,383円で、なんと楽天銀行に入れた方が、約8倍の利息になります。
同じ放置で貯蓄をするなら、楽天銀行一択ですね。
財形が不要と私が強く言う理由はこれです。

手間、利息ともネット銀行が最強

  • 財形契約・解約の手間がかからない
  • 引き出す時も平日に金融機関の店舗に契約書やら印鑑やら持って行く必要がない
  • 1.6~8倍もの利息がつく(財形とネット銀行の金利次第)

もう、楽天銀行を使わない理由がないですね。
とはいえ、私は楽天の回し者じゃないので、他の金利の良いネット銀行をご自身で探していただいても全然OKです笑

財形の「非課税メリット」はメリットじゃない

ここまでお読みいただいた方はお分かりのとおりです。
財形は元の金利が低すぎて、非課税メリットがメリットと呼べないものになっているんです。
貯蓄が目的なら、財形を使うのは相対的にリスクと言えます。

給与天引きの貯蓄用口座は自分で作る

金利が良い金融機関を選べばいいのは分かった。
でも、財形のメリットって給与天引きで強制的に貯まる点もあるのでは?と思うかもしれません。
実はこれも、簡単な代替方法があります。

給与振込先を分ける

私のところは、給与振込先は二か所選べましたが、おそらく公務員は二、三カ所選べるところが多いです。
民間なら労使協定によるようですが、二か所以上選べるところもあります。

これを給与振込用口座と貯蓄用口座として活用すれば、財形と全く同じく強制天引きのように貯めることができます。

給与振込先が一カ所の場合は

一カ所にしか振り込めない場合でも、今はネットバンキングによりATMに行かなくてもインターネット上で預金を動かすことは簡単に出来ます。
「給料が振り込まれたら5万円を楽天銀行に入れる」などと決めておけば問題ないです。

ちなみに私は、ゆうちょダイレクトを特によく利用しますが、30秒あれば振り込み出来ますよ。
しかも手数料は無料のところが多く、ゆうちょ銀行→楽天銀行は無料ですね。
ご自身が使われる際はよく調べてくださいね。

おわりに

この記事は、私が入庁してワケ分からないまま、金融機関の営業に勧められるまま財形を契約して、正直あんぽんだったなと思った反省から書きました。
「財形しておいた方がいいよ」という上司や同僚の言葉にも、なぜか納得したんですよね。
無知ってこわいです。
とはいえ、そんな無知でも、とりあえず財形で退職までの8年間で数百万の貯蓄が出来たことはありがたかったです。
当時の自分がしっかりしていれば、財形を選ばずもっとうまくやったと思いますが笑

自分のお金はきちんと理解した上で運用することが大切ですね。
参考にしていただければと思います。